現在の高層建築物には欠かせない浅野財閥

浅野財閥は、日本の十五大財閥の一つで浅野総一郎氏が設立したものであるといいます。
普段の生活の中であまり馴染みがなく、どのような人物であり浅野財閥が世の中にどのような影響を与えたのか興味関心を持たない人も多いといえましょう。
前進となる財閥を築き上げた浅野総一郎氏は、コークスの販売で成功を収めたとされます。
コークスは、石炭を蒸し焼きにして乾燥させる、そして炭素部分だけにしたものを燃料にする、いわゆる燃料に利用するものを指します。
石炭を高温度で蒸し焼きにするのは乾留工程と呼ぶのですが、乾留工程を施すことで余計な成分でもある硫黄・コールタール・ピッチ・硫酸・アンモニア、これらの物質が抜けて元の原料でもある石炭よりも燃焼の際に発熱量が増加するといいます。

参照>>浅野総一郎逮捕

浅野総一郎氏がコークス販売で成功を収めた理由

昭和の時代の蒸気機関車や蒸気を利用した船舶などの燃料は石炭、このようなイメージを持つ人も多いかと思われますがコークスが誕生するまでは原料でもある石炭が使われていたけれども、浅野総一郎氏がコークス販売で成功を収めた理由の一つにもなるのが燃焼における発熱量であり、 同じ量でもコークスを使えばより馬力を高められる、そして同じ量でも長く燃焼させ続けさせることができるなどからも蒸気機関車の主原料になった 、このような歴史があるわけです。

余分な成分が抜けてしまう、これはコークスそのもののにおいての話で、コールタールやコークス炉ガス、軽油などの副産物は燃料や化学合成用原料などで活用ができるため、完全に消えてしまうものではありません。
コールタールは道路の材料に利用することをご存知の人は多いかと思われますが、コールタールが石炭から作られたいたなどは知らない人は多いのではないでしょうか。

官営工場の深川セメント製造所の払い下げ浅野セメントを創立

コークス販売で成功を収めた浅野総一郎氏は、渋沢財閥の渋沢栄一氏の支援の下で大規模化した、明治17年(1884年)に官営工場の深川セメント製造所の払い下げ浅野セメントを創立した、このような歴史があります。
この官営工場は、明治の時代に政府による殖産興業政策の目的で、率先した形で新産業を興するために創設した工場を意味するものです。
当時、深川セメントは建築物に欠かすことができない材料、いわゆるセメントを製造していたわけですが、渋沢栄一氏が支援することで新たなセメント企業がここに誕生したことになります。
浅野セメントは、現在では太平洋セメントの社名に改称されていますが、太平洋セメントの前は日本セメントであり、いずれも社名だけは目にしたことがあるこのように考える人も多いといえましょう。

少額な資本でも多くの企業を支配し続ていた

浅野財閥は銀行を持たない財閥などの特徴もあったようですが、銀行が財閥の中になかったため、他の財閥と共同で会社設立を行い資本を得ていた、その会社経営は浅野一族がかかわり傘下となる企業はそれぞれ証券保有会社を持ち、資本投資および浅野総一郎氏自身の資本を組み合わせ孫会社の支配を行うスタイルで事業を行っていたといいます。
これにより、少額な資本でも多くの企業を支配し続ていた、浅野一族はそれぞれが2ダースから3ダースもの会社の重役を兼務していたなどの歴史もあるようです。
2ダースや3ダース、これは1ダースが12ですから24や36社もの重役を兼務していた意味になるもの、現代では考えられないことがこの時代に行われていたことになります。

埋立築港事などは浅野財閥の専売特許

浅野財閥は、セメント事業はもちろん証券や造船、製鐵・金属、商社や爆薬、埋め立て・築港など幅広い事業を手掛けていたといわれており、埋立築港事などは浅野財閥の専売特許のようなもので他の追随を許さない状態だったようです。
他にも、海軍や炭鉱・鉱山、不動産といった具合に現代では見かねなくなった事業や継続して存在する事業など今の時代の基盤ともいえるものを数多く構築していたことがわかります。

ところで、セメントは建築物を作る際に欠かせない材料、セメントに砂や砂利、そして水を混ぜ合わせ練り上げたものを使うのが特徴です。
砂やセメント、水などの配分量は決まっていて水を多く含ませると乾燥した際にひび割れが生じやすくなる、逆にセメントの量を減らすと本来の耐久性を維持できない、専門的な知識が欠かせない材料といっても過言ではありません。
現代の高層建築物にも欠かせない存在ではあるけれども鉄骨を網目状に組み立てそこにセメントを流し込む、これにより鉄骨はより頑丈な柱となり高層建築物を支えるなどの仕組みがあるわけです。

まとめ

セメントとコンクリート、これはどちらも同じ印象をお持ちの人は多いかと思われますが、セメントは石灰石・粘土・珪石・鉄・石膏、これらの材料を使い粉体の原料です。
この原料に砂・砂利などの副原料を混ぜてから水を加えて練ったものがコンクリートになる、砂や砂利などは骨材と呼ばれるものです。
また、セメントと砂と水を混ぜたものをモルタルと呼ぶ、セメント水だけを混ぜたものはノロと呼ばれるなど利用目的により混ぜるものが異なるなどの特徴があることがわかります。